技術PR

全せん断加工技術

■汎用プレス機を使用した全せん断加工
従来、全せん断加工の工法には、ファインブランキングが採用されてきました。しかし、最近では、金型部品加工技術が向上したことにより、汎用プレスでの全せん断加工金型の開発ができる様になり、原価低減に大きく寄与できるようになりました。


[一般プレス機(C型150トンプレス '73年製)での全せん断加工(単発加工)]



細溝加工技術

■板厚 1/2 幅の細溝打抜き孔加工
溝幅2mm
一般に打抜き孔は、板厚の1.5倍程度が限界と言われています。
抜きパンチ等の工夫により、細溝孔加工を実現しました。

【製品紹介】
T社エアコン部品
材質 SPHC
板厚 4.3mm
細溝幅 2.0mm
生産数 80,000(個/月)

【要求品質】

溝幅公差 SPHC
ボス形状
 ①位置度
 ②裏側膨らみ

φ0.2 以下
0.3mm 以下
平面度 0.2mm 以下
 パンチ耐久性向上    立上げ時    3,000個で折損
                  現在     300,000個で摩耗交換




【工程】
①外形・ボス出し(順送) ②長孔抜き(単発) ③平押し(単発) ④丸孔抜き(単発)

搬送装置システムを自社にて設計し、②~④をトラスファー装置にて自働化を実現しました。  (’09年10月~)

湿式両頭研磨


【設備説明】

キャリヤ盤と呼ばれる円盤を回転させ、砥石の間に工作物を送り込み両面を切削する研磨方式です。
■特徴
 ・砥石の間に工作物を通すことで両面を同時に切削することが可能です。
 ・キャリヤ盤のワークポケットに工作物を供給し砥石間へ送り込むので高い生産性が得られます。
 ・ワーク同士が干渉しないので、割れ、欠け、チッピング等の不具合が発生しません。

【PRポイント】
 ・プレス後の板厚寸法を確保でき、また熱処理歪みを除去できるため平面精度を容易に確保できます。
 ・段取も容易で、材質を問わず加工できます。
 ・社内にて一貫で取り組めるため、コストメリットもあります。
 ・キャリア盤のワークポケット形状を改良することで、WASHER形状以外の異形品の研磨加工も可能です。

【設備詳細】
T社エアコン部品
板厚 T=0.9~0.5
製品外径 Φ8~Φ120

【要求品質】

平行度 0.02以上
板厚 ±0.02
面粗度 精密砥石:Ra0.2以上
精準砥石:Ra0.4以上


ワイヤーフォーミング


【設備説明】

コイル材を矯正ローラーで直線出しし、プログラム制御により送りとカムで1曲げずつ成形を行います
■特徴
従来バネ用の太物線材曲げ加工は、直線カット材より加工していましたが、機械メーカーと共同開発し、コイル材から加工できるよう開発されたのが、このワイヤーフォーミングマシンです。

【PRポイント】
・コイル材より成形するため、直線加工費およびカット代が不要となり、材料ロスがありません。
・ライン化により成形後、テンパー処理まで一貫で加工可能です。
・ロボットによる自動稼動により、夜間無人加工が可能で、生産増に対してフレキシブルに対応できます。

【設備詳細】
取扱鋼種 SWM-B ピアノ線
限界線径 Φ4.5~10 Φ4.5~8
最大製品長 1200mm

マルチフォーミング


【設備説明】

プレス機構と曲げの両方を備えた設備で、曲げの複雑な形状物も連続して加工できます。
従来のカム式と違い、各アームはサーボモータによる駆動であるため、より複雑な形状も容易に加工可能です。

【PRポイント】
・プレスと異なり材幅にて成形するため、スクラップの発生が少なく材料の歩留りがよいのが特徴です。
・サーボモータで駆動するため、稼動部の差替えが不要で段取時間が短縮できコストメリットもあります。
 ≪段取時間≫カム式:約4時間→サーボモータ:約1/4
・複雑な加工が可能で、従来2工程必要としていた形状も1工程で対応可能となりました(コスト△50%低減)

【設備詳細】
材料寸法
(板材)
材幅 50mm 成形ツール 最大11本取付可能
板厚 T1.5(SPCC材) 加工SP カム式より1.5~2倍